検索などで直接このページにこられた方は、前のページやトップページからお読みください。
29a.ch/photo-forensics
YouTubeに解説動画がアップされています。「29a.ch/photo-forensicsチュートリアル動画」英語の解説なので字幕オン、自動翻訳ー日本語にして視聴すれば大まかに理解可能と思います。一度ご覧いただいた方が分かりやすいかもしれません。
29a.chは、スイスのチューリッヒ在住のエンジニアJonasWagner氏により開設されているデジタル写真の分析、鑑識ツールをオンラインで提供するサイトです。FotoForensicsサイトと比較して、分析項目が多いのと、分析の条件の数値を変更(パラメータ変更)でき、視覚的に確認しながら作業が可能です。当サイトではELA(エラーレベル検証)にはこのサイトを主に使っています。
分析できる項目が数多くあります。少し長くなりますが、順番に概略を説明します。
サイトを開くと初期設定では(分析画像をアップロードしても)まず最初のツールはMagnifier(拡大鏡)です。画像の一部を拡大し詳細に確認できます。倍率変更可能です。
3つの異なる拡張機能を利用できます。ヒストグラム均等化、自動コントラスト、チャネルごとの自動コントラストです。
細かい部分の確認や、撮像素子のホコリによる点の確認には使えます。ただ し3つの拡張機能が直接真贋鑑定につながるものでは無いと感じます。
次がClone Detectionクローン検出です。画像内の同様の領域を強調表示します。Photoshopなどの複製ツールでコピーされた部分を視覚化してくれます。
このツールはヘルプで作者も書いているようにあまり洗練されていません。偶然同じようなピクセル群も複製の疑いがあると表示します。最大の問題は、同一画像内でコピーされた箇所しか検出できない点にあると考えます。(他の画像からコピー、貼り付け画像は判別できない)
Error Level Analysisエラーレベル分析、最も重要なツールです。元の画像と再圧縮(圧縮率が違う)されたバージョンと比較します。画像圧縮度合いの違いによる画像劣化の変化を可視化してくれるツールです。
操作された領域(画像加工)をさまざまな方法で目立たせることができます。たとえば、操作されていない同様の領域よりも暗くしたり明るくしたりできます。(ヘルプからの意訳、引用です)
このツールは、 FotoForensicsサイト にある同じ機能のものと比較して、パラメータを変更して表示できるのが最大の利点です。
注意すべき点は、サンプルのように明確に結果が出るのは珍しく、一定のトレーニングを積んで見極める能力を獲得しないと、間違える可能性があります。実例で詳しく説明したいと思います。
Noise Analysisノイズ分析 画像は多かれ少なかれノイズがあります。加工すると加工した場所のノイズが変わります。このツールは、ノイズを除去するのではなく、画像の残りの部分を除去します。つまりノイズで画像を見せてくれるツールです。エアブラシ、変形、ワープ、遠近法補正クローンなど、画像への操作を特定するのに役立ちます。
Level Sweepレベルスイープヘルプによると、画像のヒストグラムをすばやくスイープできます。特定の輝度レベルのコントラストを拡大します。このツールを使用すると、コンテンツをコピーして貼り付けるときに導入されたエッジが見やすくなります。
ポイントは貼り付けの疑いがある部分の上にカーソルを置き、マウスホイールでスクロールします。
Luminance Gradient・輝度のグラデーション
輝度勾配ツールは、画像のx軸とy軸に沿った明るさの変化を分析します。異常を見つけるために、画像のさまざまな部分がどのように照らされているかを調べることは明らかな使用法です。(光源に対して)同様の角度にあり、同様の照明下にある画像の部分は、同様の色である必要があります。もう1つの用途は、エッジをチェックすることです。同様のエッジは、同様の勾配を持つ必要があります。一方のエッジのグラデーションが残りのエッジよりも大幅に鋭い場合は、画像がコピーして貼り付けられた可能性があることを示しています。また、ノイズと圧縮のアーティファクトも非常によくわかります。
29a.ch のヘルプより
管理人も、詳しく説明できるほど理解してません。光源に対する影の色や、画像の輪郭部に注して見るためのツールのようです。
Principal Component Analysis 主成分分析
このツールは、画像の主成分分析を実行します。これにより、画像データを表示するための異なる角度が提供され、特定の操作や詳細を簡単に見つけることができます。このツールは現在シングルスレッドであり、大きな画像で実行すると非常に 遅くなります。
29a.ch のヘルプより
このツールも詳しく説明できるほど理解してません。うまく使えば「コンテンツに応じた塗りつぶし」した場所を推測できるようです。
Meta Data メタデーター
Exifの情報だけ表示しています。次の次JPEG分析でメタデータの表を見ることが出来ます。
Geo Tags ジオタグ
画にGPS情報が記録されていれば、地図と共に表示してくれます。
Thumbnail Analysis サムネイル分析
カメラにより記録されたサムネイル画像を表示してくれます。最終的な画像データとサムネイル画像が異なる場合、加工された画像となります。ただし元々の サムネイル画像が 確実に残っていることは少ないように感じます。
JPEG Analysis JPEG分析
量子化テーブルの形式を図表化してくれるのと、メタデータのタグを列記してくれます。
メタデータの見方で述べたように、加工された画像に書き込まれるタグの有る無しは判別できます。FotoForensicsサイト と比較すると少し物足りなさを感じます。
量子化テーブル に関してヘルプの意訳を追記すると、Adobeの 量子化テーブル は独自の形式であり、カメラメーカーも非標準の量子化テーブル で記録します。
つまり 量子化テーブル を詳しく分析し、データベース化すれば、どのメーカーのカメラで撮影されたのか、 Adobeのソフトウエアで加工されたのか判別可能とヘルプに書いてあります。
String Extraction 文字列の抽出
このツールは、画像のバイナリコンテンツをスキャンして、ASCII文字のシーケンスを探します。Forensicallyがまだ理解していない形式の画像にあるメタデータを表示することは、優れたフォールバックです。4より長い英数字のシーケンス、または8つ以上の非制御ASCII文字のシーケンスを出力します。これにより、隠されている、または法的に認識されていないメタデータを発見できます。関連するデータは、ファイルの最初または最後に一般的に保存されます。
29a.ch のヘルプより
このツールも 管理人は、詳しく説明できるほど理解してません。
コメント